[台湾歴史]二二八事件をわかりやすくまとめて解説

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二二八紀念館にある被害者名簿
二二八紀念館にある被害者名簿

台湾の歴史的大事件である二二八事件について勉強したので、わかりやすさと簡潔さを心がけてまとめました。

台湾の二二八事件とは

台湾の二二八事件とは、1947年2月28日に台北市で勃発し、台湾全土に広がった内戦

内容は本省人外省人の争い。

外省人が中国大陸から軍隊を派遣してきて本省人を武力で制圧

その後の台湾は戒厳令が敷かれ、解かれることなく世界最長の38年間続き、白色恐怖(白色テロ)と呼ばれれることとなった。

台湾の暗黒歴史であり、その後の台湾を左右する大きなターニングポイントとなった事件。

二二八事件の背景と当時の基礎知識

二二八事件の背景について、上述の通り簡単に説明しましたが、改めて基礎知識を整理します。

台湾は1895年〜1945年まで約50年間日本だった

台湾は1945年まで日本国の一部でした。

ポツダム宣言を受諾して第二次世界大戦が終結日本が台湾を放棄させられると、続いて中華民国が台湾にやってくることになりました。

日本が台湾領有を放棄した後は、連合国たち(アメリカ、イギリス、中華民国)「日本がいなくなった後の台湾は蒋介石に頼むわ」と、こっそり約束していたからです。

日本が統治する前の台湾は一応清国所属だったので、台湾人は台湾が同胞の元に戻ると期待したかもしれません。

本省人と外省人

外省人とは

このようにして台湾に中華民国人がやってきます。

この時やってきた人たちを外省人と呼びます。

本省人とは

外省人に対して、終戦前から台湾にいた台湾人本省人と呼びます。

台湾人ではありますが、中華民国に吸収されたかたちになったので、国籍上は今も中華民国人です。

インターネットもない時代、「中国人」がどんなかを知らない台湾人は現れた中華民国人を見てびっくりしました。

どうびっくりしたかは、僕らが日本に来る中国人を見て思う感想と似たようなものかもしれません。しらんけど。

中華民国に吸収された台湾

で、日本人がいなくなって、台湾は中華民国に吸収され、外省人に支配されます

台湾人は「日本人がいなくなって、台湾がようやく台湾人の社会になる」と思っていたのに、支配層の日本人が外省人に変わっただけでがっかりしたことでしょう。日本人から中国人に変わって、当時の台湾人はどう思ったでしょうね。

自然に考えて不満ですよね、だって自分たちで自分たちの生活ができると思っていたのに、元同胞?とはいえ色々と違う人たちに支配されるんだから。

こうして、こないだまで日本人として過ごしていたのに「お前ら今度から中国人な」となったわけです。

本省人と外省人の対立

本省人ももともと清国所属の漢民族だったにも関わらず激動の20世紀前半を日本人として過ごせば、考えも文化も日本人化するでしょう。

日本の台湾統治は約50年間ですから、日本人として生まれ、日本人として育った人が大半です。

そんなところに外省人が我が物顔でやって来るわけです。

現代に本省人・外省人というと「出自は違うけどどちらも台湾人」という認識が一般的ではありますが、終戦直後であればそれぞれ「日本人・中国人」と表現した方が感覚的に近しいかもしれません。

それこそ50年間の日本統治があったため、今でも外省人を嫌う本省人は「支那人」と呼ぶことがあります。

 

つまり、中国人が台湾にやってきて、本省人は期待はずれに感じました。

外省人も無駄に知識があってクソ生意気でいうことを聞かない台湾人を日本人みたいでムカつくと不満を募らせます。

それに、当時は国共内戦、つまり中華民国の中で中国国民党は中国共産党との内戦をしていました

だから台湾で取れたコメとかを中国大陸の戦地に送られちゃって、食べ物とかなくなっちゃって、ハイパーインフレになったり。この時に、今でも使われている「ニュー台湾ドル」が使われ始めました。

つまり、日本人が台湾からいなくなり中国人が来て、台湾は政治面・経済面で大混乱しました。

これが世に言う「犬が去って、豚が来た」状態です。

二二八事件の始まり

二二八事件の始まりは、ウィキペィアによると、

闇タバコを販売していた本省人女性に対し、取締の役人が暴行を加える事件が起きた。これが発端となって、翌2月28日には本省人による市庁舎への抗議デモが行われた。しかし、憲兵隊がこれに発砲、抗争はたちまち台湾全土に広がることとなった。

あくまでもこうなってますが、この時にはもう本省人の不満が爆発寸前で、これをきっかけに爆発したんでしょうね。

 

現場では今、このような説明が残るのみです。

ニニ八事件の説明書き
ニニ八事件の説明書き

ちょうど訪れた時に、小さな花が添えられていました。

住所:台北市大同區南京西路185巷

二二八事件の経緯

各地で混乱

この騒ぎが台北で始まり台湾全体に伝播しました。

戦中、NHKの台北支局だった今の二二八紀念館から、本省人が台湾全土の本省人に立ち上がることを呼びかけました。

陳儀の裏切り

陳儀という人は初代台湾省行政長官

本省人の暴動を「妥協するから仲良くしようぜ」となだめつつ、裏では蒋介石に軍隊の派遣を要請していました。

2月28日に戒厳令を出し、翌月2日に取り下げるが、3月8日の大陸からの援軍到着を待って3月10日に再度戒厳令を敷いて、本省人を殺しまくります。

どう考えてもやり方が汚いですが、当時の本省人はこういう汚いを使ってくるなんて思いもしなかったのでしょう。

そのくせ、陳儀は翌年、共産党に寝返ろうとしたのがバレて処刑されました。

その後中国大陸で中国共産党が作った中華人民共和国で「国民党に殺された愛国者」って評価を得てるらしいです。

蒋介石の指示

「台湾の騒ぎの鎮圧は陳儀にまかせた」っつって台湾人を殺しまくる指示をした蒋介石。

その後、国共内戦の劣勢でにっちもさっちも行かず、みんなで台湾まで後退して来ることになります。

台湾海峡を挟み、国共内戦はにらみ合い、そのまま70年経過して今に至ります。

基隆大虐殺

蒋介石の援軍は3月8日に基隆港にやってきました。

多くの台湾人が意味もなく殺されました。

高雄大虐殺

蒋介石の援軍は3月8日に基隆港にやってきました。

多くの台湾人が意味もなく殺されました。

二二八事件から10日間

2万から3万人が殺されたそうです。

二二八事件のその後

世界最長の戒厳令が敷かれます。

外国人の私がいうことではないかもしれませんが、台湾歴史上最大の汚点かもしれません。

二二八事件を理解するために

施設や書籍で勉強するとわかりやすいです。

二二八事件を理解するための施設

代表的な施設は3箇所あります。

二二八紀念館

二二八紀念館
二二八紀念館

台北市の二二八和平公園にある紀念館です。

二二八和平公園は台北駅から歩いても行けますし、MRTの台大医院駅を出てすぐのところにあります。

二二八紀念館の中
二二八紀念館の中

当時、ここは台北放送局として使われていました。

1945年8月15日の玉音放送もこちらから放送されました。

この施設内には228事件の展示が多くあります。

あまり大きくない施設ですが、資料が多く、とても1日では見切れないと思います。

平日は入館料が20元ですが、休日は無料です。

日本語の音声ガイドもあるので、ゆっくりと勉強してみると興味深い歴史を知ることができます。

また、2月28日当日、台湾全土に総決起が呼びかけられた場所がまさにここです。

隣には中華民国総統府があり、中正紀念堂もすぐそばにあります。

中正紀念堂は蒋介石の紀念施設です。

蒋介石の像がこの場所を向いているのがなんとも不愉快です。(本当はその奥の中国大陸をみています)

白色恐怖景美紀念園区

白色恐怖景美紀念園区
白色恐怖景美紀念園区

台北郊外の景美には当時の監獄を再利用して各資料が展示されています。

本当に当時使用されていた監獄なので、雰囲気がかなり生々しいです。

中にはいろんな資料があります。

収容されていたところも残っています。

白色恐怖緑島紀念園区

国防部緑島感訓監獄
国防部緑島感訓監獄

白色テロ時代の刑務所である国防部緑島感訓監獄の跡がこちら。

今でこそ緑島は海か綺麗なリゾート離島ですが、当時は島流しにされてここに収容されていました。

緑島監獄の外壁
緑島監獄の外壁
緑島監獄の中
緑島監獄の中
緑島監獄の中
緑島監獄の中
緑島監獄の中
緑島監獄の中

こちらも景美とおなじ元監獄なので、雰囲気が生々しいです。

二二八事件を理解するための書籍

汝、ふたつの故国に殉ず

傑作です。

ボロボロ泣きながら読みました。

メインのテーマはある弁護士についての伝記ですが、二二八事件の雰囲気についてかなり詳しく、著者門田さんの取材と想像に基づいて描写されています。

湯徳章さんのお名前は、二二八記念館の被害者名簿にも見ることができます。

非常に勉強になるので、おすすめの1冊です。

街道をゆく

司馬遼太郎の「街道をゆく 台湾紀行」

この件に関しても触れられています。

台湾の二二八事件を理解するための映画

ちょっとわかりづらいですが、

悲情城市

1945年から1949年までのまさに二二八事件の前後関係を描写している映画。

台湾の二二八事件まとめ

二二八事件は、台湾を深く理解するためには必要な知識です。

ところが今の台湾の若者はただの連休としか思ってなかったりもするらしいです。

いや、悲しい歴史なんて忘れてしまった方が、知らない方がいいのかもしれません。

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