[台湾経済]台湾企業のボーナスに関する法律〜労働基準法29条を調べてみた
昨日までやたら暑くて夏になったら一体どうなるんだと思っていたけれども、今日になってまた涼しくなって軽く嬉しい台湾に住んでいる台湾で牛肉麺を喰らう人です、こんにちは。
以前「台湾企業の時価総額ランキング」を調べたら勉強になったので、台湾企業研究シリーズです。
目次
台湾企業のボーナスに関する法律<労働基準法29条>
さて、台湾労働基準法では「過失のなかった労働者に対して、賞与を支給し、または利益の分配をしなければならない」と定められています。
第 29 条 (優秀な労働者に対する賞与の支給または利益の分配)
事業単位は、事業年度終了の決算で利益があった場合には、租税を納付し、欠損を
補填し、株式利息を計上して、準備金を積み立てるほか一年間継続勤務して過失の
なかった労働者に対して、賞与を支給し、または利益の分配をしなければならない。
日本にはない法律なので面白いですが、要するに「儲かったら従業員にボーナス配りなさいよ」ということが法律で決まっているんですね。
日本人からすると羨ましいカンジがしますが、実はその配分の額や割合は決まっていません。
各企業が自由に決められます。
その配分や額は会社の定款に明記されているので、それを一社一社調べてみました。
台湾企業のボーナス
ということで、有名な台湾企業のボーナスを調べて見ました!
TSMCのボーナス
TSMC(台湾最大の企業)のボーナスは1%以上と定められています。http://www.tsmc.com/download/ir/majorInternalPolicies/Article_of_Incorporation_c.pdf
ホンハイ精密のボーナス
ホンハイ(シャープ買収)のボーナスは5~7%のようです。
http://www.foxconn.com.tw/Files/rule/01.pdf
富邦銀行のボーナス
富邦銀行のボーナスは1~5%のようです。
https://www.fubon.com/banking/document/about/FBB_governance/TW/01tp_info.PDF
中国信託銀行のボーナス
中国信託銀行のボーナスは0.05%のようです。
https://www.ctbcbank.com/tw/html/miscellaneous/COM/Constitution.pdf
エバー航空のボーナス
エバー航空のボーナスは1%以上のようです。
http://www.evaair.com/images/zhtw/evaair-introduction-zh-20150807_tcm27-4094.pdf
チャイナエアラインのボーナス
チャイナエアラインのボーナスは3%のようです。
https://www.china-airlines.com/tw/zh/Images/01_公司章程_tcm40-17200.pdf
中華電信のボーナス
中華電信のボーナスは2~5%のようです。
http://www.cht.com.tw/aboutus/upload/content/rule_01_C.pdf
台灣大哥大のボーナス
台湾大哥大のボーナスは1~3%のようです。
https://corp.taiwanmobile.com/img/investor-relations/custom/Article_of_Incorporation.pdf
台湾企業のボーナス、調べ方
定款は中国語で「公司章程」です。
これと企業名を同時にググれば、殆どの会社の定款が見つかります。
「会計」や「財務報告」の項目に記載があるので、簡単に調べられます。
ということで、皆様も興味があればお調べになってみたらいかがでしょう?
利益と従業員数がわかれば、一人当たりの平均利益ボーナスも計算できちゃいますね!
台湾企業のボーナスまとめ
中国信託銀行が圧倒的に低いですが、キャセイユナイテッド銀行もこの割合だったので金融としてはそんな感じなのかな?
そもそも金融業は平均給与が高いからこれでいいのかも。その他結構調べましたが1%~5%の範囲が多い印象です。OEM製造大手のペガトロンは飛びぬけてますね。
あと、バリバリ儲かっている時価総額・利益ともに不動のナンバーワンのTSMC。
利益ボーナスは「1%以上」ですが、毎回トンデモナイ金額を配っているそう。
今年は約43000人の従業員に一人あたり、なんと約107万元を年に4回に分けて配るそう。3か月ごとに約100万円もらえるわけですから、本当にとんでもないですね!うらやましい!!